triggerhappysundaymorning

ガソリンスタンドに住みたい

ドラえもんだって殴り続ければ「死ぬ」

ドラエモンとアンパンマン。大差無いルックスの2つのキャラクターの活動を停止させたとして、アンパンマン殺人罪だけど、ドラえもんは器物破損となるのでは無いだろうか。なぜなら、視覚的には大差ない記号ながらも、記号の意味に対するコンセンサス(ドラえもんはロボットで、アンパンマンは生命体*1)が異なれば対応もことなるからである

http://d.hatena.ne.jp/rawlow/20100104/p1

まあアンパンマンもヒトじゃないから現行法なら殺人罪にはなり得ないんだけどね!現在の日本の法律では「生命体」であるところの観賞用熱帯魚でさえ「殺」しても器物損壊罪にしか成らないだろう.個人的にはアンパンマンの様な「人間同様の自己意識を持つパン」を「殺」した場合に対しても殺人罪を適用出来るよう法律を拡張すべきだろうとは思う.その場合には「人間同様の自己意識を持つロボット」を「殺」した場合にも当然殺人罪が適用されるべきだろうと考えるのだが.
何故なら人間と同程度の自己意識を持ち,人間と同程度の知性を備えた存在であれば,「それ」らに対して人間同様の人権を認めるべきであろうと思うからである.人間同様に思考し,人間同様の感情を持つのであれば彼らは人間同様の権利を求めるだろうし,それを与えない理由は何処にもないように思う.


そのような彼らを回復不能なまでに損壊しようとした場合,それに対して彼らはその「死」を回避しようとするだろうし,身に迫った危険に恐怖を覚えるだろう.特にドラえもんはネズミに対して発狂する程恐怖する程の感受性を持っているのだから死への恐怖も相当の物になるだろうと想像できる.


ところでロボットは「死ぬ」のだろうか.機械が完全に壊れたとしてもそれを修理するか,そもそもドラえもんはマスプロ製品なのだから同じ構造の製品を買ってくればいいのではないか?記憶についてはバックアップから復元すればいいのではないだろうか.そうすれば彼らは死を超える事が出来るのではないか.それは不死なのではないか.死ぬ事がないのであれば殺人罪を適用する事は出来ないのではないか?


原理上それが可能である場合,それでは「再起動」の間隔は何処まで延ばせるのだろうか.修理したボディにバックアップ記憶を戻し,後は再起動を待つばかり迄セットアップされたドラえもんが修理部門のミスで倉庫の奥に忘れられたままに成ってしまった場合,それは「殺されたまま」なのではないか.それとも後は尻尾引っ張るだけで「蘇る」のだから「死ななかった」事になるのだろうか.


そんな事はない.例えば人間であるところのあなたに予備のクローンコピーが用意されており,又記憶も常にバックアップされていると仮定した場合,あなたは上記のドラえもんとほぼ同様の復旧可能な環境を手に入れた事になるだろう.あなたがもし事故で「死んでしまった」場合,あなたの脳内に手術で埋め込まれていたブラックボックスを取り出し予備のクローンに移し替え,少なくとも機能停止する直前の記憶までを持ったまま「生き返った」として,その時生き返った方のあなたやあなたの周りの人達にとってそれは確かに「生き返った」事になるだろうが,死んでしまった方のあなたの自己意識ではそれを体験する事が出来ないのだ.死んでしまった方のあなたと生き返った方のあなたは厳密には別人であり,実際死んでしまった方の個体はそのまま朽ちてしまうのだ.


ドラえもんの場合でも記憶機構が完全に破壊されてバックアップから復元するのであれば実質的にこれと同じように最初のドラえもんの記憶装置は本物の死を迎えるだろう.ドラえもんは「死ぬ」のだ((死を「体験」する事は絶対に出来ない.その時何かを体験する主体はもう死んでしまって何も体験する事が出来ないのだから.「もう死ぬ」「直ぐ死ぬ」「今死ぬ」....とゼノンのパラドクスのように永遠に死の事実には到達出来ない様な気がするが,これは別の話)).


ちなみにこの辺の考えは私のオリジナルの考えという訳ではなく「マインズ・アイ」と言う本の序章にもっと判りやすい形で掲載されている.


マインズ・アイ―コンピュータ時代の「心」と「私」〈上〉
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さて,そもそも上記の引用はid:rawlow氏が「正しい論理であっても前提が異なれば結論が異なる」事を説明する為の記事の枕なのでここを掘り下げる必要は恐らく無いのであろうが,引用したパラグラフが余りにも私の脳味噌を刺激した為に全然関係ない話,として勝手に掘り下げている物である.

アンパンマンの正体についての考察

そもそもアンパンマンは生命体なのか.ジャムおじさんが作った人工知性体ではないのか.有機素材で作られたアンドロイドと言う可能性は.アンパンマンとは何者なのであろうか.
以下だんだん断片的に成っていくのだが溜まったザーメンをぶちまけてしまう事にする.

  • 仮に生命体だったとして人間でない事は間違いないので「それ」を機能が復元しないまでに損壊したとしても現行法では殺人罪に問われない可能性が高い.
  • アンパンマン有機素材で作られたアンドロイドであっても,われわれ同様の高度な自己意識を持ち,死への恐怖や痛みを感じる存在であった場合,「それ」はわれわれ同様に「生きている」と言えるのではないか.
  • パン酵母の群体が高度に連結して知性を獲得したって泥人間ダムラーとホフスタッターの蟻塚を足して2で割ったような設定の生物なんじゃないのかと思ったけどパン酵母ってパン焼いた時に死滅しちゃうんだよね.
  • アンパンマン誕生の経緯は「ジャムおじさんがアンパン焼いてる時にパン窯の煙突に流れ星が墜落し,その衝撃で壊れたかパン窯からアンパンマンが出てきた」って事らしいんだが,だとするとアンパンマンの本体ってアンパン/宇宙生物がハイブリッドって事か?
  • いや待て.頭部は食損や水濡れで機能不全した時に交換されるし,交換ヘッドは都度ジャムのパン窯で製造されてる訳だが,その時に毎回流れ星が落ちてきてるって事もないだろう.
  • アンパンマンのヘッド交換時のダウンタイムはバタ子の交換技術も奏してほぼゼロ.
  • ヘッド交換前後で記憶が欠損したり人格が変貌したりする事が無い.
  • アンパンマンは頭部がない状態では視覚は損なわれるが人格は特に損なわれないらしい.
  • アンパンマンの本体は実は胴体側なのではないか.
  • アンパンマンの胸にある顔こそアンパンマンの本当の頭部じゃないのか説.
    • しかしそれであればアンパン部が無い時に視覚が損なわれる理由が判らない.
  • アンパンマン着ぐるみ説
    • アンパンマンは特撮怪獣の着ぐるみのようなもので「中の人」はアンパンマンの胸の顔の部分から覗いている.
    • スペクトルバックルで斬首されたギラギンドみたいなもんで「中の人」は痛くも痒くもない.

とか.

  • そもそもアンパンマンの胴体部分って何で出来てるんだろう.
    • 頭部=アンパン+胴体=流れ星って事?
  • バタ子がヘッド交換の際に「アンパンマン!新しいよ!」と叫ぶのは有名だが,「新しい頭」ではない事に理由があるのかも知れない.
    • 人間に例えるとアンパンマンのアンパン部分は完全に首から上,脳味噌をも含んだ頭部に見えるが,実はフェイスオフのトラボルタよろしく顔面のみを交換してるんじゃないのか.

あー!!トポロジカルに十分あり得るぞこれ.ヘッド交換と思っていたのは私の勝手な誤解であって実はフェイス交換に過ぎなかったのかも!

  • 顔面側が眼等の感覚器官を含んだアッセンブリーって事も考えられるし.
  • あのフェイス交換の素早さから考えると交換を前提にしたインタフェイスが備わってる可能性は高い.しかしそれが生来のものか後天的なものかは不明である.
  • 流れ星となって墜落した「事故」で顔面を失った「なにか」がたまたま墜落場所にあったアンパンを顔面の替わりにした可能性.
    • 柔らかいパン素材が顔面に適していたのは良いが,いかんせん劣化しやすい素材だからって事で劣化したら交換すりゃいいじゃんね!式にジャム辺りが本体側にインタフェイスコネクタを後付けしたって可能性.


これは真実に近づいたかも判らんね.とは言え空から落ちてきた流れ星が生き物だったのか,ロボットだったのか,超ロボット生命体だったのか,魂的な何かだったのか,いったい何なのかは依然不明.